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SPECIAL SESSION

SPECIALSESSIONITで子どもたちの未来を支える。六元素情報システム株式会社代表余澤と前田敦子が描く“教育×テクノロジー”の可能性 SPECIALSESSIONITで子どもたちの未来を支える。六元素情報システム株式会社代表余澤と前田敦子が描く“教育×テクノロジー”の可能性

日本の経済を支える中小企業支援サービス事業を行う株式会社中小企業のチカラが運営する「中小企業からニッポンを元気にプロジェクト」。小中高生・大学受験生のための学習専門質問アプリ「Rakumon」をはじめとしたさまざまなITサービスを展開する六元素情報システム株式会社は、その理念に共感し、2023年から同プロジェクトに参画している。
今回、プロジェクトの公式アンバサダーである前田敦子さんと、六元素情報システム株式会社代表取締役社長・余澤洋平との対談が実現した。リーズナブルな月額費用で質問し放題、難関大学の学生やプロ講師・家庭教師が個別指導してくれるという学生最優先のアプリ・Rakumonはいかにして生まれたのか。金融系のシステム開発を中心に行っている当社が教育の分野にチャレンジした理由や会社のビジョンを、前田さんとともに語り合った。

――余澤代表は中国湖北省の農家の家に生まれ、貧しい生活を変えるために勉強に打ち込み、上海の大学でITを学んだそうですね。

代表余澤洋平(以下、余澤):当時の中国は都会と田舎で大きな格差があったんです。わたしは電気も通っていない田舎の生まれで、農村から出る唯一の方法が勉強でした。いい大学に入るためにいい高校に入学して、そこで初めていろんな情報に触れられる環境に移りました。高校時代にTVで女子バレーボールの大会を観ていたら東京の綺麗な夜景が映って、それをきっかけに日本について知るようになりました。日本という国の優しさや正しさ、日本のドラマの面白さに惹かれて、上海の大学を出た後に日本と中国の合弁会社に入り、そこから日本向けにシステム開発を続けて30年経ちました。

前田敦子(以下、前田):どんなことがきっかけで六元素グループを創業なさったんですか?

六元素グループを創業したきっかけを語る余澤 六元素グループを創業したきっかけを語る余澤

余澤:前務めていた会社がまだ小規模の頃に入社をして、一緒に努力して3000人を超える会社にまで成長したので、今後も社員として会社を大きくしていくつもりだったんです。ただ会社は大きくなると利益中心になって、お客さんへのサービスの質が下がってくる。そんな場面が増えていくことに違和感を覚えていたら、突然ボスが会社を売却したんです。そのときに会社は資本家だけのものではなく、全社員のものでもあるべきだと思ったんですよね。そういう思いのもと六元素グループをスタートさせました。

前田:ITシステム開発が主なお仕事ですか?

余澤:そうですね。特に金融系の大規模システム開発を基盤としています。たとえばネットバンキングシステムとか、銀行の業務勘定系システム、資産運用システムなどです。これらの金融システムを通じて、日本の社会インフラを支えています。

――そんな六元素情報システムが、個別指導・質問アプリ「Rakumon」を立ち上げたきっかけはコロナ禍だそうですね。

余澤:当時わたしの娘が高校1年生で、学校がオンライン授業になったんです。在宅だとわからない問題があっても質問しやすい人がいなくて困っていたところ、どのご家庭のお子さんも比較的そういう悩みを持っていたんですよね。はたまた当時は飲食店が休業に追い込まれた結果、大学生もアルバイト先がなくなって困っていた。この困っている人たち同士をつなげればお互いの悩みを解決できるんじゃないかと思ったのが始まりでした。

前田:教える側も教えてもらう側も、スマホだけでできるんですか?

余澤:そうです。Rakumonは24時間365日いつでも質問できるし解説もできるので、大学生は寝る前や電車の中など、ちょっとした時間でその問題の解説を送ってあげられるんです。オンラインフードデリバリーサービスの家庭教師版だと思っていただけるとわかりやすいかもしれません。生徒が「質問したいな」と思ったときに、スマホでその問題を撮って送れば先生の誰かしらが答えてくれて、わかるまで解説してくれるんです。お気に入りの先生を指名することもできます。

前田:とても効率的。先生がすぐ捕まるなら質問する学生さんもありがたいし、優秀な大学生もスキマ時間で働けるからぴったりですね。

余澤:先生は東京大学や京都大学をはじめ、英語が堪能な人など優秀な人が2000名以上登録しています。東大生に教えてもらえる機会がない地方に住んでいる生徒でも、優秀な先生から教えてもらえるチャンスがあります。

――優秀な先生はどのようにしてお集めになったのでしょう?

余澤:実はRakumonはほとんど広告を出していないんですよ。本当に大学生や、小中高生が困っている頃にリリースしたのもあってか、学生同士の口コミで広まっていきました。生徒からの評価が悪い先生には仕事が回らないようになっているので、優秀な先生しか残りません。生徒と先生のやり取りは文字ベースで、要所要所で手書きで図解したものを写真に撮って送る先生もいますね。

特別対談 ― 前田敦子×代表余澤 特別対談 ― 前田敦子×代表余澤

前田:小学校高学年になると勉強も難しくなるので、保護者もRakumonの先生たちに頼っても良さそうですね。都内で子育てをしていて思うのは、教育にとてもお金がかかることなんです。うちの子はまだ伸び伸びとさせているんですけど、本腰を入れて勉強したいとなったときの第1歩として、Rakumonは絶対にいいですね。

余澤:おっしゃるとおりです。学校で教わったことがわからないままだと、そのまま放置されてしまうケースは多いんです。だからすぐに“わからない”を解決できることは学力の向上にすごく重要で、Rakumonはそれをしっかりとサポートできます。

――六元素情報システムは、金融系システムなどのITプロフェッショナル力による顧客の課題解決と、Rakumonのような社会課題に挑む自社サービス開発で、顧客と社会に感動と幸せを創造する「チャレンジ・プラットフォームカンパニー」を理念として掲げています。

余澤:会社は顧客や社会に価値を提供できるかどうかが満足感につながると思います。顧客への価値を高めていくと、自然に顧客からも受け入れられて、事業もどんどん拡大していく。その発展した事業を全社員と共有していきます。やる気のある社員も多いので、いい循環で会社が成長している実感がありますね。

前田:社員さんと共にわたしたちの生活を陰ながら支えてくださって、学生さんには手を差し伸べている。“地球のお父さん”だなって感じます。

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余澤:六元素が社員全員にとって自分の会社であってほしいんですよね。だからマネージャークラス以上の社員のほとんどが、会社の株を持っているんです。

前田:それだけ社員の皆さんに信頼を置かれているんですね。なかなかできることじゃないです。社長の人となりに皆さんついてきているんでしょうね。

余澤:社員中心の会社を作りたいという思いでスタートさせて、今もそれを続けています。社員一人ひとりの夢を実現させられる、社員がチャレンジしたいと思ったときに会社としてサポートできるプラットフォームを作りたいんですよね。もちろん前田さんのお手伝いもITでできればうれしいです。

前田:ぜひ何かあったら助けてください! 多分わたしの世代が一番ITに疎い気がするんですよね。

――確かに前田さんはガラケー文化全盛期世代なので、実はそれよりも上の世代のほうがパソコンを触る機会は多かったかもしれませんね。

前田:うちの子どもは生まれた頃から当たり前にデジタルがあって、小学校でも授業でパソコンを使っているんです。だからわたしなんかより全然使いこなしていて、やっているゲームもものすごく複雑なんですよ。だから今の子どもたちはどんどん当たり前にITを使っていくんだろうなと思います。六元素さんはわたしのようにITに疎い人と、最先端の子どもたちとの間を取り持ってくれる存在ですね。

余澤:頑張ります。「顧客へ感動を、社員へ幸せを」という創業理念を会社運営に浸透させているように、やっぱりお客さんや社員の笑顔を見るのがいちばん幸せなんです。だから日本をもっと効率のいい国にできるシステムを開発したいですし、長期的なビジョンとして日本を元気にする事業がしたいと思っています。

特別対談 ― 前田敦子×代表余澤 特別対談 ― 前田敦子×代表余澤

余澤洋平

六元素情報システム株式会社 代表取締役社長。中国湖北省の農村に生まれ、少年時代は農地で働く。大学は上海交通大学に入学、日本に憧れ、中国東北地域の日本向けのITシステム開発会社に入社。その後日本のITシステム開発に従事。2社目は中国の北京に本社があるITシステム会社で働き、会社と一緒に発展し、香港証券取引所で会社の上場セレモニーに参加。2012年に六元素を創業、10年間で高度な成長を牽引し、現在も日々奮闘。趣味は囲碁とゴルフ。

前田敦子

1991年千葉県生まれ。アイドルグループ「AKB48」の第1期生として2012年まで活動。卒業以降は、俳優としてテレビドラマや映画、舞台など多方面で活躍している。19 年に映画『旅のおわり世界のはじまり』と『町田くんの世界』で第43 回山路ふみ子映画賞女優賞を受賞。NODA・MAP 第24 回公演『フェイクスピア』(21年)で野田作品に初参加。近年の映画、ドラマ出演作に、『コンビニエンス・ストーリー』『もっと超越した所へ。』(ともに22年)、『そして僕は途方に暮れる』(2023)、『かしましめし』(2023/TX)、『一月の声に歓びを刻め』『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』(ともに24年)、『厨房のありす』(2024/NTV)、『人事の人見』(2025/CX)など。